怖いから手を出す

私は、自分が成長するため、もしくは、悩まないための秘訣として『怖いものには手を出す』というマイルールを設けています。

私主体での話になるので、誰にでも役に立つかはわかりませんが、少なくとも私自身はこのルールに何度も救われてきました。

理由としては、私の場合『あ、これ絶対できないな』と思う事で悩むことはないからです。

例えば、医者になるとか、スポーツ選手になるとか、初めから無理だと思っているので、そもそも悩みません。

しかし「努力次第では何とかなるな。けど、努力が報われるまでは何度か失敗や挫折をするだろうな。」と言う時、私は悩みます。

失敗や挫折が怖いからです。

自尊心を傷つけたくないからです。

でも、それは乗り越えなければ成長できないと心のどこかでわかっている時、私は悩みます。

過去、私は自分を守るために言い訳をしていた時分がありました。

やっても多分無理だろう。とか、本気を出せばできるかもしれないけど…とか、まぁダサい言い訳ですね。

昔、居酒屋のバイトでウルトラ器用なマスターの元で働いていました。

そこには、マスターには敵わないと謙遜しつつも、スーパー器用な先輩が補助として働いていました。

そして、ある時から、そのスーパー器用な先輩が他のバイトを掛け持ちするようになり、私がマスターの補助をする事になりました。

私は、2人と比べると凡人も凡人レベルで、先輩の代わりをする日が怖くてしょうがありませんでした。

自分が補助をやるより、全部マスターがやった方がいいに決まっている！と本気で思っていました。

今まで2人の素晴らしい連携を見ていたので、それができずに落胆されるのが怖かったんです。

本当は自分もマスターの助けになって頼られたいのに、先輩にも褒められたいのに、怖くて前に進めずにいました。

自分はセンスがないので無理です！とビビって言い訳をしたことがありました。

その時、マスターに「センスは有る無しじゃない！磨くものだ！」と喝を入れられたのを20年経った今でもよく覚えています。

その言葉に勇気づけられ、補助をやりましたが、まぁ実際ひどいものでした。

でも、その時に勇気を出したおかげで、『あ、失敗してもこんなものか。』と思う様になりました。

それからです。

怖いと思ったのには手を突っ込んでみようと思うようにしました。

失敗は誰でも怖いものです。

しかし、もっと怖いのは挑戦する勇気を失うことです。失敗するかもしれないと悩み続ける事です。

怖いものには、むしろ積極的に手を出した方が良い。

失敗して取り返しのつかない問題なんてそうそう無い。

失敗する事は、挑戦しない事より、全然怖く無い。