慢性的な不調の回復傾向
一般的に想像される「回復のイメージ」は、右肩上がりの一直線が多いです。
昨日より今日、今日より明日と、日を追うごとに少しずつ良くなっていく回復路線を期待している方は多いのではないでしょうか。
しかし、実際の回復の過程はまったく違います。
良くなったと思ったら落ち込む、落ち込んでいたかと思うとまた良くなる――。その繰り返しの中で、全体としてはゆるやかに上向いていく。
この“波を描くような回復の曲線”は、不調が長引いている人ほど共通して見られるパターンです。
「このまま、ずっと治らないんじゃないか…」
「たぶん自分は治りません。」
そんな声を、本当によく耳にします。
症状そのものもつらいけれど、“いつ終わるか分からない”という不確かさが、最も苦しいと感じられる方もいらっしゃるでしょう。
改善に向けて色々と試してみても、思うような変化が感じられず、「やっぱりダメかも」と気持ちが折れそうになることもあります。
ですが、安心して下さい。
一進一退に見える日々でも、それはちゃんと「回復の途中」です。
だ症状があるから、良くなってない」と思ってしまうことがあります。
しかし、よく観察してみると、以下のような“兆し”が出ていることがあります。
・朝、以前より少し早く起きられるようになった
・しんどい日でも「今日は無理せず過ごそう」と考えられた
・症状があっても、不安でパニックになることが減った
・他人の言葉に、前より過剰に反応しなくなった
・不調の波が来ても、「今回は戻せそう」と思えるようになった
症状そのものは消えていなくても、心の反応や、考え方に柔軟さが出てくることは、非常に重要な事です。
長引く不調の中では、「自分の体が壊れたような感覚」になることがありますが、体は常に元に戻ろうと、目には見えないところで働き続けています。
不安や焦りが続くと、自律神経は乱れやすくなり、その乱れがまた症状を強めてしまいますが、このループを断ち切るには、まず「変化は見えにくい形でも起きている」と信じることが大切です。
症状があることと、治っていることは、別です。
“治ろうとしている途中”に症状が出ることもある。という視点を持てると、見える景色がガラッと変わってきます。
そして、こういった変化に気づけると焦る気持ちが少しやわらぎ、余裕が持てる分、治りが格段に早まります。
「もうダメかも」と思う時ほど、実は回復の入口に立っていることが経験上よくあります。
それまで抑えていた感情や疲労が、出口を目前にして出てきているケースは本当によくあるのです。
今までの状態から変化が始まっている証拠で、これまでのやり方では乗り越えられないという悩ましいサインでもあり、これから頑張ろうとする心の準備でもあります。
もし、今つらさの真っ只中にいるとしても、ちゃんと前に進んでいます。
小さな変化に気づきながら、自分のペースで歩んでいってください。
誰の身体にも、ちゃんと“治る力”はあります。
私はそれを引き出す係です。
焦らず、急がず、立ち止まらず。
「今日を乗り越えられた自分」を、まずは認めてあげてください。
投稿日:2025年5月22日
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