脳から治す！プラセボ効果とノセボ効果

あらゆる痛みは、脳が感じている「情報」の一つです。

脳を騙したり、脳に勘違いをさせたりする事によって、実際に痛みは強くも弱くもなります。

典型的な例として知られているのが「プラセボ効果（プラシーボ）」です。

プラセボ効果は、偽薬効果のことです。

何の変哲もない水でも、万能薬だと言われて飲むと、本当に効果が出る。

という不思議な現象がおこります。

これは、脳が実際に信じ込むことによって、痛みを抑制する「モルヒネ」という物質が放出されて、本当に痛みが抑制されるというメカニズムが既に解明されています。

このプラセボ効果はかなり優秀で、本物の薬よりも効果的な場合すらあります。

プラセボ効果とは逆に、ノセボ効果というのもあります。

プラスに働くプラセボに対し、ノセボはマイナスに働く効果と言って良いでしょう。

薬の効果を疑いすぎると、薬の効果が半減したり、心配のし過ぎで、滅多に出ない副作用がでたりもします。

これもまた、脳の反応による物質の効果です。

コロナワクチンの接種の際に、一過性の起立性調節障害が出るケースが示唆されていましたが、中にはノセボ効果もあったのではと思います。

最近は、何でもかんでもエビデンスが求められる時代です。

知らない方がよい事だって、ある時はあるんですね。

ちなみに、私は「正露丸」のニオイを嗅ぐだけで腹痛が収まる事があります。

成分も効能も全て知っていますが、私の脳は、しっかりとプラセボ効果を発揮してくれているみたいです。