人を動かすには『正論』よりも『共感』が先

その①

家族関係や交友関係、仕事関係に至るまで、助けてあげたいと思う人はどこにでもいるものです。

しかし、助言の仕方を間違えると、いらぬ反発を招く恐れがあります。

一番多いのが、人に何か助言したいなぁと思った際に、最初から正論をブッ込む人です。

正論とは「理にかなった正しい論」の事ですが、けっこう受け入れられなかったりもします。

例えば、私が患者さんを診る時に失敗するケースです。

不眠症の患者さんの問診をした後で、問題点が運動不足にあったとして

「運動をしなかったら、よく眠れないので、運動しましょうか？」

と言うと、患者さんの中には

「わかってはいるのですが、動く気になれません」

と答える方がいらっしゃいます（かなり多いです）

患者さん自身、私の説明を受けて納得しているにも関わらず、相反する答えが出てきてしまう事は珍しくありません。

これには、そう答えるしかない理由があります。

『正論だからと言って、自分ができるかは別！』という人の心理です。

何事も経験が全てなのは、老若男女問わず同じです。

自分が体験して、初めて正論だと思えるのは、人間の心理と言えるでしょう。

では、そんな時にどうすれば良いか？

それは次回またお話しましょう。