リベンジ夜更かし

『リベンジ夜更かし』という言葉をご存じでしょうか？

別名「報復性夜更かし」とも言われ、睡眠時間を削って自由時間を確保するような行動を指します。

一日を有意義に過ごせなかった際、満足を得るために夜更かしをしてしまったという経験をした方は、意外に多いのではないでしょうか。

仕事や家事・子育ては、自分を犠牲にして他に尽くす場面がしばしばあります。

そうして『自分の時間』をやっと手に入れた時、時刻は23：00を回っている。

そんな時、あなたには二択があります。

① 明日に備えて早めに寝る

② 自分の時間を今から始める

①の場合、一日の出来事に満足を得られているのならば気持ちよく朝を迎えることができるでしょう。

仕事であれば集中力が増し、家事や育児であれば、料理を楽しんだり、子供のわがままを笑って受け入れたりする余裕もできるでしょう。

しかし、一日の出来事に満足を得られていない場合、単調な毎日にうんざりすることもあるかもしれません。

②の場合、やっと訪れた自分を労わる時間は、あなたの一日のフラストレーションを減らしてくれるでしょう。

誰にも邪魔されずコーヒーを飲み、好きなテレビを見て、趣味に興じる事も出来ます。

しかし、それを満足いくまでやるには到底時間がたりません。

既に深夜12時を過ぎ、１時～２時になっている事もあります。

やっと寝る事に意識が向いた頃に、あなたは考えるはずです。

「4～5時間寝たら、また朝が来る」

「しんどくて大変な１日が始まる」

寝不足の状態で迎える日は、朝から睡魔に襲われ、目標に対する活力を奪い、やるべき事への集中力を削ぎ、そしてまた、満足感の得られない一日を作り出します。

そうして、再び自分の欲を満たそうと『リベンジ夜更かし』が始まります。

個人的に、「夜更かし」が完全に悪いとは思いません。

大人になれば、十分な睡眠時間の確保が難しいのは誰だって同じです。

しかし、その睡眠時間が翌日を全うするのに必要なことも周知の事実でしょう。

身体に不調が出ている時ならば、なお更「睡眠」という貴重な時間は欠かせません。

痛みも、不安も、イライラも、症状の全ては睡眠不足で悪化するからです。

一日の中で満足が得られなかったのならば、それを取り返すのは「夜更かし」ではなく「日中の活動」です。

全力でやり切ると満足感が得られるように人はできています。

睡眠は一日の終わりではなく、一日の始まりです。

始まりからダラダラし過ぎないようにしましょう。