「262の法則」で人間関係を考察する

『262の法則』とは、

「どのような組織・集団も、人材の構成比率は、優秀な人が2割、普通の人が6割、貢献度の低い人が2割」という理論です。

262は、イタリアの経済学者パレートが研究した「パレートの法則（8：2の法則）」の発展形といわれています。

上・中・下に分かれる2：6：2の法則の興味深いところは、下の2を切り捨てても、残りの8が再び2：6：2に分かれてしまう点です。

人間関係も262の法則に当てはまります。

【気が合う人が2割：どちらでもない人6割：合わない人2割】

となりますが「合わない人（嫌い・苦手など）」を切り捨てても、残った人の中から新たに「合わない人」が出てくるのです。

不思議ですよね。

自然のバランスとでも呼べる、逃れられないものなのかもしれません。

したがって、この法則で本当に考えるべきは『下層の切り捨て』ではなく『各層に合わせた対応』というわけです。

自分にとって大切な上層2割の人と、どの様にして楽しい時間をより多く過ごすのか？

自分にとって当たり障りのない中層6割の大勢と、どの様にして距離を縮めたり離したりするのか？

自分にとって良くない影響を与える下層２割の人と、どの様に接して被害を最小限に抑えるのか？

この様な考え方は、聞けば当然と思いがちですが、実際には逆になっている事がしばしばあります。

上層の２割の人と過ごすはずの楽しい時間や、有意義な時間を、下層の２割の人に思考や自由を奪われてしまい、気が付けば健康を害するほどの被害を受けています。

人は感情的な生き物です。

理論や思考がいくら正しいと分かっていても、理性だけが働いて全てが上手くいく事はありません。

それでも、進んで嫌な人に時間を割くのは、馬鹿らしいじゃありませんか。

人生は１度きりです。

大切な人と、楽しい時間を過ごしたいものです。