千日の習慣を健とし、万日の習慣を康とす

世界で最も知られている剣豪「宮本武蔵」が残したことわざに

『千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす』というものがあります。

彼の言うところの「鍛錬」とは、千日かけて鍛え上げ、万日かけて練り上げるものだそうです。

1年が365日ですから千日は約3年、万日は約30年になります。

私は今年で整体を始めて15年くらいになりますので、鍛はできても錬には道半ばといったところでしょうか。

似たようなものに「何かのプロになるには１万時間かかる」という情報を耳にしたことがあります。

1日２時間勉強したとして5000日なので約14年ですね。

ってことは、去年から私はプロになったわけです（業務込みでも約３年です）

さて、話を本題に切り替えますが、人は「継続」について勘違いをしやすいものです。

かく言う私は、ダイエットを始めて『2週間も続けているのに何の効果も出ていない』と、匙を投げたくなる事がよくあります。

太り始めて約17年。

それこそプロの中年太りが、2週間のアマチュアダイエットなんぞに負けるはずがない！

同じ期間かけないと元の体型に戻れないとまでは言いませんが、きちんと絞って痩せるには1年以上はかかるはずです。

それを2週間で効果を得ようなんて虫が良すぎると思いませんか？

継続とは道なき道をただひたすらに歩くようなものです。

いちいち今の状況を見て「ゴールまで果てしないなぁ」なんて思っていては、歩けるものも歩けません。

途中の道程で楽しい事を探したり、少しの変化に「おっ！？」っと気づいたりすることが重要です。

実際、何の継続であれ3カ月ほど続けると何かしらの変化を自覚するそうです。

それがどんなに些細でも、やる気に繋がり、また続けようという意欲になります。

私たちは1カ月やそこらの継続で得られる成果を過大評価していますが、1年や2年の継続で得られる成果を過小評価する傾向にあります。

ちょーっとやっただけで、効果が無かったら「無駄無駄－」なんて言う人は、継続力の凄さを知らない人です。

千里の道も一歩から。

塵も積もれば山となる。

雨だれ石を穿つ。

継続にまつわる言葉が沢山あるのは、そんな継続の効果を知っている人たちからのアドバイスなのでしょう。

健康も同じです。

「健体康心」が健康の語源ですが、身体を健やかに、心の安（康）らかにするにはそれ相応の継続が必要です。

千日の習慣を健とし、万日の習慣を康とす。

どこかの整体師のことわざです。