問題を解決できない原因の多くは「こだわり」にある。その②

前回の続きですが

「そういう心の持ち様で済む話じゃないんです！」

という方もいらっしゃるでしょうから、今回はもうちょっと具体的？な解決策です。

結論から言いますと、問題が解決しない理由は

１：解決策が少ない

２：忍耐力が少ない

このどちらかの可能性が高いです。

1つ目の「解決策が少ない」と言うのは、前回の「こだわり」を言い換えたものです。

私たちは何か解決策を調べる際、自分では気が付かないうちに「自分の考えと似た情報」を受け入れる性質があります。

例えばダイエット。

痩せる情報は沢山ありますが、結局は食べる・寝る・動く。この3つを上手く調整する以外にありません。

ところがその情報発信元が、栄養士かトレーナーでは全然違ってきます。

食事をメインに痩せるのも、運動をメインに痩せるのも決して間違いではありません。

間違いではありませんが、情報に偏りが生じます。

栄養学や筋トレが悪いと言っているわけではなく、分野が狭いと自ずと選択肢も狭くなると言いたいのです。

そして、先に言ったように人は「自分の考えと似た情報」を積極的に取り入れます。

その反面で、苦手な分野や自分の価値観と合わない情報を排斥してしまうのです。

それでは分野も増えず、解決策も少なくなってしまいます。

今の解決策で十分ではないのなら、他の解決策、ひいては価値観を仕入れて視野や分野を広げるべきです。

そんなの当たり前と思うでしょうが、そこで「こだわり」が邪魔をするという訳です。

山はトンネルを掘らずとも、登ることも、迂回することもできるのです。

もう1つの「忍耐力」は、これまた昔書いたネガティブ・ケイパビリティの事です。

問題は解決策だけで解決するのではなく、時には時間が必要です。

その間、じっと耐え抜く忍耐力（ネガティブ・ケイパビリティ）こそ、現代人には重要と言えるでしょう。

諦めるのではなく、受け入れつつも、耐える！粘る！踏ん張る力です。

「焦ってはダメですよ」と、ほとんどの患者さんは私から言われた事でしょう。

どう耐えればいいか解らない時は、心の中で

『ネガティブ・ケイパビリティ！』

と呪文の様に唱え、不安などの感情をそっと手で包んで丸めて下さい。

イメージはすごく大切です。