ため息は息抜き

話している時に突然『はぁ～』とか言われるとちょっとイラッとしますが、ため息は大切な生理現象の一つです。

あくびや涙、貧乏ゆすりなど、体には沢山の生理現象があります。それらは理由が分かっていないものもありますが、主に身体活動をスムーズにおこなうためです。

『あくび』は脳の温度を下げますし、病気であれば酸欠を防ぎます。

『涙』は目のゴミを流し乾燥を防ぐ作用がありますし、自分や相手に感情を伝える効果もあります。

『貧乏ゆすり』は何でしょうね？血行促進とか？

色々ある生理現象ですが『ため息』の役割は『息抜き』だと私は思います。

ため息が出る時は、主に悩み事を考え込んだり、根を詰めて作業していたりする時です。

人間何かに集中している時は、口を閉じて呼吸が浅くなってしまいます。その方が集中できるのでしょうが、集中は緊張（交感神経が優位）している状態とも言えます。

集中という『静かな興奮状態』になった身体は、横隔膜の運動を制限してしまい、酸素供給が少しずつ減っていきます。息が詰まった状態です。

そこで堰を切ったように出るのが『はぁ～』というため息です。

ため息は、浅くなった呼吸を深くし、緊張状態をほぐし、気持ちを安定させてくれる正に息抜きです。

深呼吸が随意運動とすれば、ため息は深呼吸を忘れた時用の不随意運動ですね。

『ねぇ、ちょっと悩み過ぎちゃったから、ため息吐くねぇ～』

とか言ってみると相手には良いでしょう。・・・それは深呼吸か。