誰かが治ったからと言って、他の人も治るとは限らないし、その方法以外では治らないというわけでもない

当たり前のことですが、私たちは一人一人違います。

見た目でわかる【性別・年齢・身長・体重】など

検査でわかる【筋力・骨格・柔軟性・病歴・事故歴】など

検査ではわからない【生活習慣・価値観・精神機能・身体機能】など

遺伝子レベルまで同じクローンであっても、同じ人生経験を積むことはできないので、やはり唯一無二の存在です。

他の人が感動する音楽も、私には響かなかった。

他の人が美味しいと唸る料理も、私には微妙に思えた。

そして、他の人が治った治療法も、私には効果がなかった。

というのも、そう考えれば普通の事です。

逆もまた然り。

他の人には効果がなかった治療法も、私には絶大な効果があり症状が治った！

それも十分にあり得ます。

今回なぜこんな事を書いたかと言うと、理由があります。

『お医者さんでは治らなかった○○が△△で治った』という文言を最近やたら見るからです。

長年悩んでいる患者さんにとって、それは非常に魅力的だと思います。

その反面「もし、その選択が自分には合っていなかった場合」

時間も、お金も、もしかしたら健康も失うかもしれません。

現代医療が全てとは言いませんが、民間よりは研究も進んでいるし、症例数も比較になりません。

日本と海外の「医療」を比較するならわかりますが、出所が不明な「流行」と比較するのは良くありません。

医療で絶対に欠かせないのが「鑑別」です。

症状を引き起こしている疾患を絞り込み、症状を引き起こす原因が他の要因によらないことを確認することで、リスクを減らした治療をします。

医療ではなく、民間療法で治った体験談を否定するつもりはありません。

整体だって民間療法と言われています。

ただ、最近「医療」を否定する傾向があるな～と、少なからず思ったので、書かせていただきました。