質問しない患者さんは治りにくい

初診患者さんを診る際、問診で１時間以上お話をすることは珍しくありません。場合によっては施術時間よりも長くかかります。

どの様な症状で、どの様に困っているのか？等は問診票である程度は済むのですが、『何で症状が発症したのか？』についてお話しするのに、時間がかかるからです。

急性症状であれば、施術者側が原因を知っていれば事足ります。患者さんは自分が何をされるのか、ある程度納得できる説明で構いません。

しかし、お悩みの症状が長引いている慢性症状であれば話は別です。原因が分かっていない為に、その症状になったわけですから、当然一番話しておかなくてはなりません。

『何故そうなったのか？』は裏を返せば『それを知らないと治らない』という意味です。

悪くなった理由を知らず、同じ事を繰り返していては、治るものも治りません。

勉強でもそうですが、先生に問題の答えを教えてもらっても、何故その答えになるのか理解していないと、類似問題が出たときに解けません。

分からない事はどんどん質問した方が良いです。

答えを知っている先生は、患者さんは何が理解できていて、何が理解できていないのか分かりません。

質問したい内容は、おおよそで検討はつくのですが、理解にズレが生じている事もしばしばです。

理解できない事は、アドバイスをしても実行する意欲が湧きません。

特に慢性症状は、患者さんが知らない事のオンパレードです。同業の整体師にでさえ１日かけても説明しきれない情報量があります。

理解が深まれば治るのも早いです。せっかくお金を払うなら、ネットで調べ切らない情報も質問すると良いです。

ちなみに私は、患者さんからの質問に９割以上の打率で打ち返すことができます。たぶん変人です。

その場で答えられないのは、ちょっと変な質問です。

それも後で調べて必ず答えていますので、安心して変化球でも暴投でも投げて良いですよ。