実録治療記【過敏性腸症候群・腹部膨満感型】Qさん

一回目施術の後から、便通の改善がみられました。

普段から便秘や下痢などの症状は無かった様ですが、それでも違いはでます。

人は、困っていなければ『症状』と認識することはありません。

ベターな健康は体験していても、ベストな健康を体験してはいないからです。

お腹の蠕動運動がスムーズになることで、腰部の緊張や肩の凝りも改善してきました。

ご本人にも『体の凝りはお腹の機能低下からです』とお伝えすると不思議そうにされていました。

今回に限らず内臓は身体によく現れます。

内臓の弛緩が見られるようになり、身体の筋肉も弛緩するようになってきました。

内臓には自律神経（交感神経と副交感神経）がもう一つあります。

《内臓求心性神経》といって、内臓の感覚神経の様なものです。

これにより、脳は内臓の状況を知ることができます。

遠心性の自律神経は脳からの伝達ですが、内臓求心性神経は逆に脳へと伝達します。

内臓が緩めば、脳への信号（求心性）も穏やかになり、脳からフィードバックされる伝達（遠心性）も穏やかになります。

肩や腰を揉まずとも、痛みやこわばりが取れるのはこのためです。

自然と血行も良くなるので、末端まで血液が循環しやすくなります。

身体全体でリラックスを感じられるようになってきました。

自律神経は脳の命令を身体に忠実に伝達します。

リラックス状態を作り出すには、日中に緊張材料となるアドレナリン等の神経伝達物質を使う事が肝心です。

もちろん施術効果もありますが、一番は『生活習慣が改善した結果』です。

前回施術から、１週間経ちますが、経過は良好のようです。

施術中も身体がリラックス状態を覚えてくれたので、腹鳴がどんどんなります。

この状態にまでなれば『自律訓練法』を用いて睡眠の質をセルフで高めることができます。

どうしても、初めの緊張状態では自分でリラックスを試みても難しいです。

ある程度は、他者の力を借りて『リラックス状態』まで持っていくとセルフでも上手くいきやすいです。

それが可能な施術が当院の持ち味と言えます。

ここからは、患者さん自らが生活習慣をコントロールしていく事で、体調をコントロールします。

在宅ワークで運動量が足りないので、毎日できる限り歩くことを推奨。

栄養バランスは取れている自信があるようだが、タンパク質を摂ることが重要なので、プロテインを毎日の食事に加えるように指示。

夜は11時頃に寝て、朝は7時頃に起きるということで、睡眠時間に問題なし。

飲酒はしないということで、問題なし。

出来るだけ毎日浴槽で入浴する。

これらを徹底してアドバイスしています。